これから製作する本

『パリわずらい江戸わずらい』 浅田次郎著 小学館 356ページ
 
海外、国内で遭遇した抱腹絶倒の出来事から、身辺に起こる驚きと感動のエピソードを絶妙の筆致で描くエッセイ全40編。
 
 
『スープの国のお姫様』 樋口直哉著 小学館 352ページ
 
元料理人の僕は、奇妙な仕事を紹介される。
それは、古い屋敷で、一人暮らしの高齢のマダムのために毎晩一杯のスープを作ること。報酬は破格だった。
屋敷で、僕はマダムの孫娘である風変わりな美少女・千和に出会う。
両親を事故で失くした千和は心を閉ざしていたが、母の遺した料理本を愛読し、古今東西の料理について膨大な知識をもっていた。
一方、僕は、幼い頃に別れた母と最後に食べた「想い出のスープ」を探していて
料理本マニアの少女×元料理人の僕。屋敷に封印された悲しみの記憶を解く鍵は、一杯のスープ。
現役料理人が描く希望と再生の物語。
 
 
『左目に映る星』 奥田亜希子著 集英社 175ページ
 
小学生の時に出会った少年は、彼女にとって完璧な存在だった。過去を引きずったまま大人になった女性と、あまりに純粋なアイドルオタクとの恋の行方は。
不器用な男女のラブストーリー。
 
 
『教授と少女と錬金術師』 金城幸祐著 集英社 182ページ
 
薬学部の学生は、育毛と油脂の関連を研究する教授に助手を任命され、かつての教え子を紹介される。
さらに、不思議な力を持つ女子中学生と出会い…。
第37回すばる文学賞受賞。
 
 
『鐘の渡り』 古井由吉著 新潮社 218ページ
 
女を亡くしたばかりの朝倉と、春には女と暮らす篠原。十一月、男たちは二人きりの旅に出る。
燃えあがる紅葉が狂ったように輝く山をくだり、人家を離れた宿で眠りについた彼らは、雨の過ぎる昏い寝床の内から、谷を渡る鐘の音を聴いた
現代文学の最高峰を示す連作八篇。
 
 
フラニーとズーイ』 J.D.サリンジャー著 村上春樹訳 新潮文庫 295ページ
 
名門の大学に通うグラス家の美しい末娘フラニーと俳優で五歳年上の兄ズーイ。
物語は登場人物たちの都会的な会話に溢れ、深い隠喩に満ちている。
エゴだらけの世界に欺瞞を覚え、小さな宗教書に魂の救済を求めるフラニー。
ズーイは才気とユーモアに富む渾身の言葉で自分の殻に閉じこもる妹を救い出す。
ナイーヴで優しい魂を持ったサリンジャー文学の傑作。村上春樹による新訳!
 
 
『宿命 蘭学塾幻幽堂青春記』 小松エメル著 ハルキ文庫時代小説文庫 280ページ
 
玄遊堂の面々は、壬生浪士組が主催する興行を観るために壬生寺境内へ。
そこで水野八重太は、二度と会いたくなかった天才剣士・沖田の姿を目にする。
沖田と目が合い、駆けだした水野は、壬生浪士組筆頭局長・芹沢にぶつかり…。