これから製作する図書をご紹介

『図書館ねこデューイ』 ヴィッキー・マイロン著 羽田詩津子訳 早川書房 322ページ
町を幸せにしたトラねこの物語

返却ボックスから救いだされた子ねこが、幸せをはこんできた!
― ほんとうにいた、世界一かわいい図書館員の物語。
1988年、アメリカの小さな町の、こごえるような冬の朝。
出勤してきた図書館長のヴィッキーは、本の返却ボックスのなかでうずくまる子ねこをみつける。
その赤茶色の子ねこは、救いだされると健気にしもやけの足で立ちあがり、ヴィッキーの手に頭をすりつけて挨拶をした。
信頼しきった大きな目と、人なつこい表情――
この子は図書館に必要な存在だ、とヴィッキーは直観する。
こうして、2人の物語は始まったのだ。
来訪者を出迎え、ひざの上で眠る「図書館ねこデューイ」に、子どもたちは笑顔になり、大人は心をいやされた。
やがて人びとはデューイに会おうと図書館に集い、語らうようになる。
そしてデューイとヴィッキーは小さな図書館にいながら、町の人を勇気づけ、アメリカじゅう、さらに海外へとあたたかい物語を伝えていくこととなった。
自身の病気や子育てに苦労しながらも、デューイの世話をし、ともに図書館をもりたててきた図書館長が、町の人びとに、そして世界じゅうに愛された1ぴきのねこの一生を愛情をこめてつづる。


ストラディヴァリウス 横山進一著 アスキー新書 199ページ

2006年ニューヨーク。
ストラディヴァリウスのヴァイオリン『ハンマー』が、3億9千万円で落札された。
科学技術が発達した現在なお、18世紀につくられた楽器を超えることができないのはなぜか?
その音色の秘密、ニスの謎、誰にも真似できない曲線美……。
多くの人を魅了し、人生を狂わせた至高の楽器を「300歳のプリマドンナ」に喩え、そのすべてを第一人者があきらかにする。
パガニーニなど著名な音楽家やヨーロッパ王室との関係、名器が辿った数奇な運命は、息を呑む面白さとロマンに満ちている。
そしてアントニオ・ストラディヴァリが現代に投げかけるメッセージとは?
*写真あり


『落語うんちく事典』 湯川博士著 河出文庫 184ページ

落語にヤクザが登場しない訳は?
浅草紙が作られる過程は?絶口、釜無村の由来は?
―落語の題材、登場人物、場所、行事、習慣などなど、そこに描かれるさまざまな事物・風俗とその背景を五〇音順に項目別に並べて掘り下げる。
江戸の社会の実際を隅々まで探る、民俗学風味のオリジナル読み物。


『詩と死をむすぶもの』 谷川俊太郎 徳永進著 朝日新書 231ページ

看取る人、逝く人。
死を目前に、人は何を思い訴えるのか。ホスピス医療に携わる医師が、家族愛や友情の形、そして迎える「命のエンディング」までの様々な臨床エピソードを手紙に託し、老境の詩人が詩と散文で応える。
医師と詩人の心ふるえる往復書簡。
*対談あり


『脳内出血 書き下ろし医療ミステリー』 霧村悠康著 だいわ文庫 430ページ

東京近郊のホテルで女性の変死体が発見されたが、身元に関する手がかりは何一つ出てこない。
同じ頃、都内のホテルで開催された日本代謝病遺伝子学会では、国立O大学大学院に所属する二十八歳の医師が注目を集めていた。
世界最高峰の科学誌に若くして論文が掲載されたのだ。
ところが、その論文に捏造疑惑が持ち上がる―。
現役医師だから書ける衝撃の医療ミステリー。
*文庫ですが、文字はやや大きめ


『傍聞き』 長岡弘樹著 双葉社 214ページ

高齢者の家を狙った空き巣が頻発。
犯行のあった時間帯、目の下に大きな傷のある男が目撃されていたことを知った刑事・啓子は、かつて自分が手錠をかけた男を思い出すが・・・。
巧妙な伏線に緊迫の展開、そして意外な真相。
ラストには切なく温かな想いが待ち受ける。
珠玉のミステリー。


『傷つくあなたへ』江原啓之著 集英社 160ページ

職場、学校、ケータイ裏サイト、インターネット…なぜ現代人は安易に他人を傷つけるのか。
なぜこんなにも傷つきやすいのか。
日本人が抱える「心の闇」を解き明かし、「救済」へと導く30のメッセージ。
*絵、写真あり。装丁が特徴的


『救援力』リリーフ投手の極意 鹿取義隆ベースボール・マガジン社新書 205ページ

組織を支える力となるのは、準備とそこから得た自信、強い肉体、そして状況判断…。
チームの勝利のためにどうすれば自分の力を発揮できるか、著者なりのリリーフ投手への思いを、自らの野球史に沿って書き連ねる。
*写真あり


『ばす』 山本甲士著 双葉社 322ページ

池に落ちているルアーで楽に商売ができないかと考えた食堂の息子、バス釣り人を悪者にする映像を撮るために奮闘するプロデューサー…。
ブラックバス騒動の周辺で地味に人生を狂わされた人々を描くシニカル・ユーモア連作集。


『文章は接続詞で決まる』 石黒圭著 光文社文庫 254ページ 

総論、各論、実践編の順に接続詞を追い、その全体像を解説。
実際の文章を書くときに役立つ接続詞使用の勘どころを紹介する。
接続詞の多種多様な役割を知り、効果的に使い分けるセンスを磨くための本。
*索引あり*図、若干あり


『店じまい』 石田千著 白水社 235ページ

腹ごなしにおばちゃんたちの店のまえまでこいでいく。
のれんも看板も消えて、間口のひろい、ふつうの家になっていた-。
あの店この店…その不在の光景の数々を、瑞々しい感性と豊かな言葉で紡ぐ。


『禁煙バトルロワイヤル』 太田光・奥仲哲弥 集英社新書 190ページ

喫煙派の太田と禁煙派の奥仲医師によるバトル。


『だから混浴はやめられない』 山崎まゆみ 新潮新書 191ページ

失われし豊かな風習を、今一度…。
日本中の混浴温泉を求めて回る女性温泉ライターが豊富な体験談を交えて、裸のコミュニケーション論から、神話に残る温泉発見伝説や興隆を極めた江戸の銭湯事情まで、混浴の魅力を語り尽くす。


『ある日、アヒルバス』 山本幸久 実業之日本社 366ページ

高松秀子はアヒルバス入社5年目の観光バスガイド。
わがままなツアー客の相手をし、新人研修も担当する毎日。
そんな中、同期にアヒルバスの「革命」を持ちかけられ…。
若きバスガイドの奮闘と成長を、軽妙なユーモアで描く。


『七つの海を照らす星』 七河迦南 東京創元社 310ページ

死から蘇った先輩。
非常階段から幻のように消えた少女。天使が囁くトンネル…。
児童養護施設「七海学園」の7人の少女をめぐるそれぞれの謎は、“真実”の糸によってつながり、美しい円環を描いて、希望の物語となる-。


『自分で奇跡を起こす方法』 井上裕之著 フォレスト出版 145ページ

何もしなくても当たり前に手に入ると思っていた日常と健康を、ある日突然に取り上げられた。
その絶望から人生の大切さに気づいた医師が、人生を思い通りに変える方法を綴る。


『じゃんけんはパーを出せ!』 若菜力人著 フォレスト出版 192ページ

トップ1.3%のビジネスマンは「ゲーム理論」を使っている! 
ビジネスの問題解決力、勝負脳、経済的思考、交渉力などが身につき、最速で成果が出るゲーム理論を、面白エピソードで楽しく紹介。