これから製作する本
時は二世紀末。治世衰えて叛逆の黄巾賊が蜂起、中国大陸は混迷の極にあった。
ここに敢然と立上がったのが劉備、字は玄徳である。
一方、洛陽では曹操が意気天を衝く勢いで名乗りを上げた。
董卓もまた賊軍との抗争の中、勢力を拡大して洛陽制圧をと狙う。
壮大なスケールで描く柴錬三国志、開幕。
50万の曹操軍を前に、いかに闘うのか。
曹操は長江の北岸に大軍を構えた。
圧倒的な魏軍にも孔明は少しも騒がず、一夜に十万本の箭を作り、さらに季節外れの風を呼んだ。
激戦相次ぎ、魏、呉、蜀の三国が鼎立することとなった。
南の平定に成功したものの胸を病んだ孔明は、余命いくばくもない。
蜀の命運を賭けた戦いが始まる。
高熱に苦しみながらも、孔明は三十万の蜀軍で魏を攻めた。
しかし糧食の補給に苦しみ、止むなく成都へ引き返す。
両軍の闘いはその後も続いた。
が、孔明の健康状態は回復せず痛恨の病死を遂げる。
勢いを得て仲達は追撃するが、目にしたのは四輪車の中の孔明だった。
孔明は生きていたのか。
三国時代が終焉し、晋が中国を統一する。
孔明の死後、しばし訪れた平和。
やがて仲達は魏の政権を握り、後の晋となる礎を築いてゆく。