これから製作する本

『英雄三国志 一 義軍立つ』 柴田錬三郎著 集英社文庫 672ページ
時は二世紀末。治世衰えて叛逆の黄巾賊が蜂起、中国大陸は混迷の極にあった。
ここに敢然と立上がったのが劉備、字は玄徳である。
義兄弟の契りを結んだ関羽張飛を従えて義勇軍を結成し、賊軍を次次に打ち破る。
一方、洛陽では曹操が意気天を衝く勢いで名乗りを上げた。
董卓もまた賊軍との抗争の中、勢力を拡大して洛陽制圧をと狙う。
壮大なスケールで描く柴錬三国志、開幕。

 
『英雄三国志 二 覇者の運命』 柴田錬三郎著 集英社文庫 700ページ
乱世の奸雄・曹操は、献帝を擁し、袁紹呂布らを倒しながら権力を固める。
一方、敗残の旅を続ける劉備は、待望の天才軍師・孔明を迎えた。
50万の曹操軍を前に、いかに闘うのか。

 
『英雄三国志 三 三国鼎立』 柴田錬三郎著 集英社文庫 624ページ
曹操は長江の北岸に大軍を構えた。
これに対し、劉備孫権の連合軍は南岸に兵を配する。
圧倒的な魏軍にも孔明は少しも騒がず、一夜に十万本の箭を作り、さらに季節外れの風を呼んだ。
呉の名将周瑜はこれに奮起、曹操の軍に火攻めを敢行。
火炎地獄となった赤壁を後に曹操は敗走、許都へと落ちる。
激戦相次ぎ、魏、呉、蜀の三国が鼎立することとなった。
 

『英雄三国志 四 出師の表』 柴田錬三郎著 集英社文庫 555ページ
蜀に刃向かう南の孟獲に対し、孔明は連戦連勝を続けた。
孟獲は七度捕えられ、七度釈放されて平伏し、蜀への永遠の服従を誓った。
南の平定に成功したものの胸を病んだ孔明は、余命いくばくもない。
劉備逝き、関羽張飛亡き今、乾坤一擲、魏討伐を決意する。
孔明は皇帝劉禅に「出師の表」を献じるが、その内容は忠義心あふれるものだった。
蜀の命運を賭けた戦いが始まる。

 
『英雄三国志 五 攻防五丈原』 柴田錬三郎著 集英社文庫 464ページ
蜀の孔明と魏の仲達が自国の存亡を賭け、ついに五丈原で激突した。
高熱に苦しみながらも、孔明は三十万の蜀軍で魏を攻めた。
しかし糧食の補給に苦しみ、止むなく成都へ引き返す。
両軍の闘いはその後も続いた。
が、孔明の健康状態は回復せず痛恨の病死を遂げる。
勢いを得て仲達は追撃するが、目にしたのは四輪車の中の孔明だった。
孔明は生きていたのか。
 

『英雄三国志 六 夢の終焉』 柴田錬三郎著 集英社文庫 520ページ

三国時代が終焉し、晋が中国を統一する。
孔明の死後、しばし訪れた平和。

やがて仲達は魏の政権を握り、後の晋となる礎を築いてゆく。
混乱する蜀は魏との戦いに降伏。その後晋に攻められ、呉も滅亡。三国時代が終焉する。